豆は体にいい、というのは日本人なら誰もが知っている常識。しかし、たとえば大豆の加工品なら日常的に食卓に上るけど、いざ豆を食すとなると、難しいものです。何の豆を、どういう調理法で食べるのか? さらさらといくつもの答えが出せる人は、きっと日本人でも少数派でしょう。そんな豆をもっと頻繁にもっとおいしく食べてもらおうと、頑張っている会社があります。一体どんな会社なのでしょうか。
昭和28年、豆の仲立店としてひとつの会社が創業しました。「株式会社丸勝」のはじまりです。昭和35年には豆を選別する自前の工場を建て、卸売業を展開していきます。
その数年後には冷害にも強い有機質肥料に着目し、取り扱いをはじめました。常に時代の先を読む丸勝でしたが、21世紀に入り、豆の消費が下降するというピンチが訪れます。「豆の新しい食べ方を開発しなければ」という思いから、平成17年に新たなプロジェクトが立ち上がりました。
とはいえ、従来と同じような豆製品を販売すれば、取引先と競合してしまいます。そこで丸勝が考えたのは、豆を使ったこれまでにない加工品を作ろうということでした。プロジェクトの早い段階で目を付けたのが、酢の開発。もろみ醸造免許も取得し、試行錯誤しながら豆を使った酢づくりに取り組みました。
こうしてできたのが、十勝で収穫された素材を用いた最高品質の醸造酢。特に、これまであんこなど用途の限られていた小豆を酢に変身させたことは、まさにプロジェクトが目指す「豆の新しい食べ方」の提案でした。
そして平成21年には農と食のテーマパーク「十勝ヒルズ」をオープン。ブランドとして大きな発信力を得たことで、商品開発にもますます熱が入っていきます。
そして現在イチ押しなのが、豆ドレッシング。十勝ヒルズのショップでも、ズラリと並んだカラフルな箱が「何これ?」と訪れる人の目を引いています。パッケージから、とにかく新感覚に溢れたドレッシングなのです。
まず、ドレッシングと聞いて思い浮かべる、ドロッとしたものや液状のものとは異なります。なんとジュレになっていて、しかもその中にはゴロゴロとした豆そのものが入っています。
豆の種類は、希少な虎豆や紅絞り豆やあねこ豆から、馴染みのある大納言小豆や大正金時豆まで、いろいろあります。フレーバーは「豆と野菜」「豆ポン酢」「バルサミコとピンクペッパー」の3種類。豆それぞれに、最適なフレーバーが組み合わされているというわけです。
豆の食感と、爽やかなフレーバーが、サラダを新しく蘇らせてくれます。これまで知らなかった豆の種類を試せるのも楽しいし、一度食べたら思わず誰かに贈りたくなる味わい。まさに老舗の豆問屋だからこそ提案できる商品で、豆の可能性がさらに広がったと言っても過言ではありません。
豆が好きな人も、そうでない人も、きっと豆のポテンシャルを見直すに違いない、酢やドレッシング。丸勝の商品に興味を持ったなら、ぜひ十勝ヒルズを訪れてください。ショップにて、たくさんの「何これ?」とワクワク感に出会えること請け合いです。