鹿追町にある「カントリーパパ」は、地元食材にこだわる洋食レストラン。誰もが大好きなオムライスやハンバーグやチーズカツレツがメニューに並び、そのどれもがいかにもおいしそうな輝きを放っています。実はこのカントリーパパ、単なるレストランというわけではありません。もともとは農家で、今ではコテージも経営していて、6月のある日には旧車が集結するとか!? なんだかとっても気になる点が満載。秘密を探っていきましょう。
まず驚くのが、カントリーパパの敷地面積の広さです。上空から撮影した写真を見ると、ほら、この通り!
だだっ広い田園地帯に、これまただだっ広いカントリーパパの敷地。総面積は5000坪もあるというから、さらに驚きです。それもそのはず、もともとは麦や小麦、ジャガイモ、豆などを生産していた農家でした。昭和の終わり頃には農村を開放し、イチゴ狩りをはじめます。
というのも、全道に先駆けて鹿追が取り組んできたのがグリーンツーリズム。グリーンツーリズムとは、農林水産省によれば「農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」のことで、カントリーパパのオーナーも都市と農村の架け橋になるべく、いち早く名乗りを上げたのでした。イチゴ狩りは大好評で、やがてお客さんから「食事もできる場所が欲しい」と言われるように。こうして平成6年に、カントリーパパをオープンさせたのです。
最初は今の半分のサイズでしたが、レストランの人気がどんどん高まり、3年後には今の大きさになりました。9つの大きなテーブルがあり、自然を眺めながらゆったりと食事ができると評判です。
ではさっそく、ここで食べられる料理のいくつかを紹介していきましょう。ちなみにカントリーパパの料理はどれも地元食材にこだわり、牛肉と豚肉は鹿追産、鶏肉は十勝産、野菜はシーズン中は自家製のもので、それ以外は鹿追産。また、卵は鹿追の北養鶏場から仕入れています。餌にこだわって育てられた鶏の産む卵はくさみがなく、黄身もしっかりして料理には最高なのだとか。
まずはファームレストランだからこそ食べてほしい、店の代名詞のようなメニューです。なんと10種類以上の食材がワンプレートでいただける、その名も「農園ランチ」。色とりどりの野菜はどれも新鮮で、目からも栄養が摂取できそうなほどの美しさです。北あかりのカレーコロッケをはじめ、煮物や和え物など、ひとつひとつが丁寧に作られていて、どれも繊細で本当においしい! 心まで満たしてくれる、大人気メニューです。
十勝産の鶏もも肉を使った「チキンのハーブ焼き」も、チキン好きにはたまりません。ローズマリー、バジル、ガーリックなどをブレンドしたオリジナルハーブをたっぷり使用し、表面をカリッと焼き上げた、肉厚でジューシーな食べ応え。付け合わせの野菜もおいしくて、肉を食べたという満足感が存分に味わえます。
ガッツリ食べたい人は、迷わずこれ。鹿追産の豚肉を使った「チーズカツレツ」です。カラッと揚がった豚ロースのトンカツに、濃厚ソースととろけるオリジナルチーズがたっぷりかかって、目の前に運ばれてきた瞬間から食欲が刺激されること間違いなし。この他にも、ハンバーグやエビフライ、オムライスなど、みんな大好きな定番メニューもたくさんあり、今後も増えていく予定です。
最初に、カントリーパパの敷地総面積は5000坪だと述べましたが、そのうちなんと4000坪に芝生が植えられています。食事の合間には、外の広い芝生上で、子どもたちが自由に遊びます。ペットのポニーとヤギも子どもから大人気で、その間、大人たちはゆっくりと食事を楽しめるというわけです。
さらに毎年6月の第3日曜日になると、どこからともなくクラシックカーが集結してきます。「カンパパ車バカの集い」と呼ばれるイベントで、もう20年ほど続いているのだそう。芝生の上にズラリと並ぶ名車の数々は、圧巻です。
また、グリーンツーリズムが「滞在型の余暇活動」であることも、先述しました。グリーンツーリズムにいち早く取り組んだカントリーパパだけに、敷地内にはちゃんと宿泊可能なコテージもあるのです。コテージは2棟あり、それぞれ大人4名が宿泊できる大きさ。宿泊料金は、1棟につき2万円(税抜)です。
コテージには調理器具や食器類の揃うキッチンがあり、連泊して、ここを拠点に十勝の観光を楽しむお客さんもいるといいます。まさに滞在型の余暇活動が、カントリーパパでなら実現するというわけです。鹿追に訪れる人は、ぜひここを訪れてみてください。地元食材をたっぷり堪能できて、ゆったりのどかな時間を過ごせて、お腹も心も満たされます。もちろん、滞在してディープに楽しむのもおすすめですよ。