競馬以外にも多彩なお楽しみにあふれる帯広競馬場ですが、目一杯遊んでいるとお腹も減るもの。そんな時は、ぜひ場内にあるレストラン「million sante(ミリオンサンテ)」へ行ってみてください。十勝の豊潤な自然から生まれた食材を用い、それぞれの味がより一層引き立つ調理方法で提供してくれます。十勝の「おいしい!」がギュギュッと詰まったレストランで、十勝をたっぷり味わってみませんか?
ミリオンサンテは、帯広競馬場の正面玄関から入って左手、とかちむら内にあります。
「とかちむらという場所にあるのに、十勝のものを使わないのはおかしいですよね。うちでは、十勝19市町村の食材をまんべんなく使うようにしています」
と教えてくれたのは、ミリオンサンテ代表支配人の田中将さん。
お客さんの「十勝のものを食べたい!」という需要も高いため、あえて料理のジャンルを決めずに、食材そのものを生かす調理方法で提供しています。たとえば、これ。人気メニューの「十勝10種の食材とラクレットチーズがけ(バゲット)4切れ付」(税込1620円)です。
魅力的なチーズに思わず目が奪われてしまいますが、注目してほしいのは色とりどりの野菜たちです。すべて地のものの野菜で、瑞々しく新鮮そのもの。アスパラガス、ラディッシュ、ごぼう、じゃがいも、大根、蕪、白菜……と、ひとつひとつ数えていけば、10種類以上あるような。そこに溶けたチーズをたっぷりかけるわけですから、なんて贅沢!
ミリオンサンテでは、お客さんに料理を出す際に、食材の産地をひとつひとつ説明してくれるのだそう。「こういうお店だから、十勝のものを使ってるんだろうな」と漠然と食べるのではなく、すべて具体的に理解した上で食べるからこそ、より納得できるし、おいしさ、ありがたさが染みるはず。
もうひとつ、おすすめメニューを紹介しておきましょう。全国的にも話題になった、十勝スロウフードの牛とろフレークをふんだんに使ったごはんものです。味付けは、和風のわさび醤油、洋風の粉チーズ、韓国風のごま油です(韓国風のみ税込1300円、写真は和風)。お花畑のような美しいメニューに、心躍ること間違いなしです。
さらにもうひとつ。とかちマッシュを使用した、熱々のアヒージョです。マッシュルームは約90パーセントが水分。清流日本一に選ばれた十勝の水で育ったなら、おいしくないわけがありません。
「実はうちの社員は、毎月第2水曜日に生産者の元を訪ねるようにしているんです」と、前出の田中さんは言います。
「生産の現場を体験することによって、感動が、よりお客さんに伝わるはずだと信じています」
それにしても、オープン当初は悩んだ時期もあったという田中さん。
「新鮮な食材を生かすためにシンプルな味付けに徹していますが、最初は素材をほとんどそのままお客さまに提供していることに、これで本当にいいんだろうか、と。今ではもちろん、胸を張って提供していますけどね」
料理人として悩むほどに、素材の味が素晴らしいのだという何よりの証拠。今では、地元の人が十勝以外から来た知人を伴って訪れることも多いといいます。「これが十勝の味だよ!」と、地元民も紹介したくなる……ミリオンサンテは、まさに十勝を代表するレストランのひとつだということでしょう。