帯広競馬場の敷地内にあり、グルメ&ショップスポットとして観光客からも地元客からも人気の「とかちむら」。そのとかちむらに、平成も終わろうかという2019年4月、新たな店が誕生しました。豚丼専門店の「ぶた丼 きくちや」です。帯広名物の豚丼は、もはや全国区の知名度を誇ります。そこに現れたニューカマーということで、注目しないわけにはいきません。早くも人気店となりつつきくちや、さっそくお邪魔してみましょう。
とかちむらの一画に、お目当ての店はありました。「きくちや」と大きくひらがなで書かれた暖簾が目印です。
注文を受けて調理しているタイミングだと、外にまで香ばしいおいしそうな匂いが漂ってきます。いそいそと扉を開けて中へ入ってみると、店内はカウンター数席のみの、とてもコンパクトなつくり。キッチンと間近に対面しているから、肉を焼く臨場感がダイレクトに伝わってきて、もうたまりません。
カウンター席の他にも、食べるスペースを確保することが可能です。
「お店の前、とかちむらキッチンスペース屋内に、お食事のできるフリーペースがあります。そちらをご利用の際には、お席までお持ちしますのでご安心を」と、オーナー兼店長の菊池淳一さん。
なるほど、お店の素敵な雰囲気はよく分かりました。それでは本題、豚丼を食べてみましょう。お品書きを見ると、トッピングの温泉たまごやとろろまでもが「十勝産」と明記されていて、猛烈に惹かれます。しかし、まず最初はシンプルかつオーソドックスに絶品ぶた丼を注文しました。そして出てきたのが、こちら。
見た目ですでにおいしそうな、美しい焼き目とタレが食欲をそそります。さらには味噌汁、紅しょうが、追いダレまで付いていて、こういうちょっとした気遣いがありがたいですね。
使用しているのは、程良い厚みのある豚バラ肉とロース肉。もちろん十勝産で、お米も北海道米を使用しています。
グリルの直火で焼き上げると、タレがツヤツヤと輝きを放ちます。きくちやのタレはすっきりとした味わいでくどくなく、だからこそ老若男女がペロリと完食できるおいしさなのです。あっさりしているけど、肉を食べたという食後の満足感はしっかりと味わうことができます。
しかし食べ終わった後で気になるのが、先ほどお品書きで見たトッピングの温泉たまごととろろ。聞くところによれば、贅沢にこの2つをトッピングした「温泉とろろぶた丼」(税込1200円)も人気の品なのだとか。次に来店した時には、必ずそれを注文しようと固く心に誓い、後ろ髪引かれる思いで店を後にしたのでした。