十勝は豊頃町の大津海岸で見られる「ジュエリーアイス」というものをご存じでしょうか。最近ではさまざまなメディアに取り上げられる機会も増え、知っている人も多いかもしれません。ジュエリーアイスとは、その名の通り、まるで宝石のように輝く氷の塊。一体どのように生み出されるのか、いつ頃見られるものなのか、改めてご紹介していきましょう。
そもそもジュエリーアイスとは何なのでしょう。実はその正体とは、十勝川の水が氷結したものなのです。川の河口で凍った氷が割れて太平洋へと流れ出し、波にもまれるうちに角が取れ、さまざまな形になり、大津海岸に打ち上げられるというわけです。
ジュエリーアイスが見られるのは、1月中旬から2月中旬頃までのわずか1ヶ月間の厳冬期のみ。ただし自然現象なので、期間だからといって必ず見られるわけでもなく、また、期間外でも見られることがあるかもしれません。それでも人々がジュエリーアイスを求めて大津海岸を訪れるのは、やはり神秘的な美しさに魅せられるからなのでしょう。
ジュエリーアイスの美しさをもたらしているのは、なんといってもその透明度。時間帯によって太陽の光が変化すると、ジュエリーアイスの輝きも色も、刻一刻と変化していきます。夢中になって撮影している人が多いのも、頷けます。
最近ではこのジュエリーアイスの魅力が広く知られるようになり、観光客も増えてきました。そのため、近くには公共駐車場や仮設トイレも設置され、訪れやすくなったのもうれしいポイントです。
また、現地の気温は-20℃以下になることもあり、風が強い日などは体感温度が-30℃以下になることも。服装はしっかりした防寒を心がけ、耐寒性の高い帽子や手袋も用意した方がいいでしょう。また、たくさんのジュエリーアイスが打ち上げられることを想定して、滑り止め加工のされた靴やアイススパイクで出かけることをおすすめします。
さらに、遠方から訪れる人や、土地勘もなく不安だという人には、株式会社サムライプロデュースなどが企画するジュエリーアイスガイドツアーなども用意されています。事前にそちらを予約して出かけると、より安心でしょう。
ジュエリーアイスが見られるかどうかは、偶然性に委ねられているし、しかも極寒の海岸へと出向かなければ見ることができません。それでも見る価値のある、神秘の光景。十勝の新たな観光スポットとして、今後もっともっと人気が高まることが予想されるので、その前に、ぜひ大津海岸を訪れてみてください。
取材協力
株式会社サムライプロデュース
住所:北海道帯広市東1条南16丁目11番地2
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ライター、撮影:イシミスマサ